どういう行為が、法律違反になるの?(その2 翻案)

他の人の作品を勝手にコピーしたら、著作権違反になるんですよね。

じゃあ、作品にちょちょいと手を加えたら、著作権違反じゃなくなりますか?

うーん。そのちょちょいがどの程度か分からないですけど・・。
少し変えたぐらいではダメなことが多いです。

少し変えても著作権侵害になるってことですか?

はい。
例えば「です、ます」調の文章を「だ、である」調に変えても、それは複製になるでしょうね。

じゃあ結構変えたらどうですか?

例えば小説をマンガにしちゃったりとか。
文章」から「」になりますよ。

そうなると『二次的著作物の作成行為』の話になってきますね。

にじてき・・・?
二次創作ってことですか?

簡単にいえばそんな感じです。
既にある作品に手を加えること、というイメージでしょうか。

翻案(ほんあん)』とも呼ばれます。

それって、著作権違反なんですか?

マンガ化も結構大変な作業ですよ?

それは分かります。
でも、自分の小説を勝手にマンガ化されたりしたら、嫌じゃないですか?

まあ、確かにそうか。

ただ、相当変わってたいらOKなことがありますけどね。

他の作品を参考にしたけれど、独自の個性が強く反映されていて、それはもう別の新しい作品でしょ”とまでいえれば、著作権侵害ではなくなります。

はあ、なかなかハードルが高そうですが。

そうかも知れません。

手を加えても、元の作品の特徴が残っていたら著作権侵害になる、というイメージで、とりあえず考えてもらっていいと思います。

【解説】

(1) 「翻案」って、どんな行為?

著作権侵害になる「利用」のしかたは法律で決まっている、という話は前回しました。

そのような利用のうち重要なものとして、「二次的著作物の作成行為(翻案)」が挙げられます。

法律の規定では、

翻訳、編曲、変形、脚色、映画化、その他翻案(著作権法27条)

と定められています。

作品をアレンジする行為と考えても良いかも知れません。

 

(2) どこまでいったらオリジナル?

元作品がある場合でも、その特徴が残らなくなるまでアレンジされていれば、それは新しい作品となり、著作権侵害にはなりません

元作品の特徴が残っている状態を、判例では“表現上の本質的な特徴を直接感得できる”などと表現します。参考までに。

 

(3) 参考にするのはダメなの?

元作品を参考にした場合でも、参考にした部分が「ごくありふれた表現」であったり「アイデア」に過ぎない場合には、著作権侵害にはなりません。これらは著作権では保護されないからです。

しかし、参考にしたのは「ごくありふれた表現」や「アイデア」だけなのかという判断が難しい場合があります。

ただ、この点についても、今までの裁判例の蓄積などがありますので、困ったら専門家に相談してみましょう。

 

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