【WEBサイトと法律】キャッチコピーやメニューは参考にしていい?
サイトの骨組みは出来たみたいです。
ただ、これから書く内容を考えなきゃいけません。
コンテンツを作るのが大事ですからね。
そうなんですよ。
それで今は、サイトの項目とかを考えています。
ああ。グローバルナビとかサイドメニューに入れる項目ですか?
そうです。これは他のサイトを参考にしても大丈夫ですよね?
ええ。項目やその順番が同じだというだけでは、著作権的に問題にはなりづらいでしょうね。
参考にするサイトがよっぽど変わったものじゃなければ。
そうですか。それなら安心しました!!
でもメニューのデザインとかをそっくりそのままコピーするのはあんまりオススメしませんよ。
そういうことはしません。項目とかその順番も、少しは変えるつもりですし。
それなら大丈夫でしょうね。
あと、キャッチコピーみたいなものも考えています。
でも、これなかなか難しくて。
キャッチコピーも難しいですよね。専門のライターさんがいるくらいですから。
これはさすがに真似したらまずいですよね?
いや、必ずしもそういう訳ではないと思います。
キャッチコピーも短いものが多いので、「作者の個性」がないとか、「ごくありふれた表現」として、著作権が認められないものも少なくありません。
それは意外でした・・。
「頼れるあなたのパートナー」とか「あなたのそばに」みたいなものには著作権ないでしょうね。
でも、そういうの以外にも、凝ったものとか、少し長いものとかもありますよ?
そういうのは著作権が認められるかも知れません。
でも、言葉の順番を変えたりすれば、著作権侵害でなくなることが多いと思います。
あれ? 作品をちょっとだけ変えても、「翻案(二次的著作物の作成行為)」ということでダメじゃなかったでしたっけ?
キャッチコピーって、言葉としては単純なものが多いじゃないですか。
なので、凝ったものであっても、少し変えるだけで「作者の個性」が消えてしまう、とされることが多いんです。
そうなんですか?
キャッチコピーも、相当苦労して作るものだと思うんですけど・・。
確かにそうですね。
だけど、単純な言葉にどんどん著作権を認めてしまうと、他の人が使える言葉が少なくなっちゃいますから。
そういわれると、納得できなくはないかな・・。
ただ、あんまりあからさまな真似になると、社会的に非難されかねません。
著作権的には大丈夫でも、節度は保ってくださいね。
【解説】
(1) サイトの項目やその順番は、どう考える?
サイトの項目やその記載の順番には、著作権が認められないことがほとんどでしょう。
サイトの項目をどうするか、ということ自体は「アイデア」ですし、それをどういう順番で並べるかも、「作者の個性」が表れる場面とはいいづらいからです。
サイトの項目名に関しても、個性的であったりする場合には著作権が認められるでしょう。
しかし、一般的な「TOPページ」「このサイトについて」「お問い合わせ」といった項目名には著作権は認められません。
(2) キャッチコピーはどうなる?
キャッチコピーに関しても、著作権が認められないことが珍しくありません。
キャッチコピーは短いものが多く、また言葉自体も単純なものが多いため、「作者の個性」が認められなかったり、「ごくありふれた表現」と判断されてしまうからです。
キャッチコピーであっても、凝ったものや、ある程度長い文章になっているものには、「作者の個性」が認められるとして、著作権が発生する場合はあります。
ただ、そのような場合でも、文章を少し変更するだけで、著作権侵害でなくなることが多くあります。
キャッチコピーは、「わかりやすさ」や「インパクト」を重視する関係で文章自体がシンプルになりがちですが、シンプルな文章を少し変えてしまうと、「作者の個性」も消えてしまうと考えられてしまうからです。
また、シンプルな文章に著作権を広く認めてしまうと、人々の日常生活や後発の創作にも支障が出てしまいます。
(3) やはりデッドコピーは控えるべき
もっとも、シンプルな文章であっても、デッドコピーをしてしまうと著作権侵害のリスクは高くなります。シンプルな文章の中に(薄いながらも)表れた「作者の個性」を複製したと判断され得るからです。
また、著作権法的には問題なくとも、モラル違反は非難の対象とされかねません。
キャッチコピーは労力をかけて作られたものが少なくないので、その傾向が強くあります。
そのため、他社のキャッチコピーを参考にする際にも、ある程度のモラルは守っておくべきでしょう。
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