コラム

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自分のサイトにほかのサイトのURLを貼っても大丈夫なのか?

そういえば、他のWEBサイトのURLが貼られてることって結構あるじゃないですか。

単純な「http://www.●●.jp」みたいなのを貼っているってことですか?

そうです!!

いい情報が載っているサイトを、そういう形で自分の記事で紹介したくてああいうのは著作権的には問題ないんですか?

問題になることは少ないでしょうね。リンク先のコンテンツをコピーしている訳ではないですし。

そうなんですか??

たまに、リンクを張るときはサイト管理者の許可を受けてください、なんて書いてるサイトもありますけど。

そういうのもありますけど、著作権的にはあまり意味がないと思います。モラルの問題はともかくとして。

それじゃあ、割と気軽にURLを張ってもいいってことですか。

そう思います。ただ、リンク先の内容によっては少し気を付けた方がいいこともありますよ。

例えば、リンク先で違法ダウンロードできるような場合とか。

え、そんなことってあるんですか?

ええ。ウェブサイトの中には、URLを貼る形で、違法ダウンロードできる所を紹介するサイトがあるんです。そういうサイト自身は違法アップロードをしている訳ではないですし、単にURLを貼っているだけです。でも、著作権侵害を助長していますよね。

確かに。ちょっと悪いことをしてるとは思います。

そういう形でリンクを張ると、著作権侵害を助長(幇助)したということで、法的な責任を負う可能性はあります

へえ。でも私はそんなことしませんよ。

まあこういう例は少ないと思いますが。リンクを張るのはどんな場合でも許される訳ではないってことです。

【解説】

(1) 基本的に、リンクは張ってもいい

著作権法から考えると、URLを貼る行為は、基本的に問題ないと考えて差支えありません。
単なる文字列を載せてているだけで、作品を複製したり、アップロードしたりしている訳ではないからです。

リンクを貼る際にはサイト管理者の承諾を取ってください」と書かれたサイトもありますが、法的にはあまり意味はありません。
そのため、サイト外リンク経由のサイト閲覧を制限したい場合には、そのようなアクセスを制限するなどの技術的な手段が必要になるでしょう。

 

(2) 法的に許されない場合も

インターネット上には、違法にアップロードされたファイルをダウンロードできるところを紹介し、そのURLを貼るようなサイトが存在します。
そのようなサイトは、直接違法アップロードや違法ダウンロードをしている訳ではありません。
しかし、それらの違法行為を助長(幇助)するものですから、法的責任を負う可能性があります

もっとも、このような行為を過度に規制すると、リンクを張る行為を躊躇させることになり、インターネットの自由な利用が妨げられる、という懸念があります。
そのため、URLを貼る行為に法的責任が認められるのは、悪質な場合になると思われます。

なお、今回取り上げたのは単純にURLの文字列(「http://www.●●.jp」のようなもの)を記載する行為に関してです。

画像や動画の埋め込みについては、後に説明します。

 

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AUTHORこの記事を書いた人

弁護士 渡辺泰央

弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。

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