インターネットの出会いはなぜ危険?|10代向けネット法律相談
今回の質問
ネットで仲良くなった人がいます。今度会いたいと言われたのですが、ネットでの出会いは危険という話を聞いたことがあり、迷っています。
なぜネットでの出会いは危険といわれているのでしょうか。
回答
ネットでの出会いをきっかけに、トラブルや犯罪に巻きこまれるケースが多いためです。
ネットで出会った人に乱暴された、だまされた、おどされてお金をとられた・・という事件は、実はたくさん起こっています。
なぜ、ネットでの出会いにこのような危険があるのでしょうか。
これについては、次の2つの理由があるといわれています。
1.ウソの自分を作ることができる
ネット上には、その人のプロフィールがあります。
しかし、このプロフィールは、自分で好きに書けるものです。
年齢や住んでいる場所が書かれているかもしれませんが、それが本当かどうかはわからないのです。
大人なのに子どものふりをしたり、男性なのに女性と書いてウソをつくケースがとても多いのです。
また、どうしてあなたと会いたいと言っているのか、その本当の理由もわかりません。
例えば、「気が合うから友達になりたい」と言っていたとしても、本当はあなたを傷つけるつもりかもしれません。
面と向かって「友達になりたい」と言われる場合と、ネット上で「友達になりたい」と言われる場合では、実は全然ちがいます。
ネットでは、相手の表情、言い方、雰囲気などを感じることができません。
こういうときは、ウソをついているかどうかわかりづらいのです。
このように、ネットでは簡単にウソの自分を作ることができるのです。
2.相手を理想化(りそうか)しやすい
例えば、あなたの好きなネットの有名人(YouTuber、インスタグラマー、実況プレイヤー、歌い手など)をひとり思いうかべてください。
思いうかべたら、その人の性格を想像してみてください。直接会ったら、その人はあなたにどんな反応をするでしょうか。
おそらく、性格がとても良く、あなたに対して優しく、思いやりがあると想像すると思います。
しかし、なぜそう判断できるのでしょうか? ネットでは良い人のふりをしているだけで、本当はとても意地悪かもしれません。
何がいいたいかというと、誰でも、ネットで知った人のことを良いように想像しやすいのです。
しかし、いったん良い人だと考えてしまうと、その人のことを警戒しづらくなります。
このような状態はとても危険です。
有名な「歌い手」に誘われたファンが、その「歌い手」から乱暴されたという事件も本当に起きています。
このように、現実での出会いと、ネットでの出会いは、似ているようで全然ちがいます。
もちろん、ネットでの出会いにも素晴らしいものはあります。
しかし、リスクがあるということは十分注意しておきましょう。
少なくとも、自分の身近な人に言えないような「出会い」はするべきではないです。
特に、「親には内緒!」「ウチらだけの秘密」など言う友達には注意しましょう。
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