コラム

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【WEBサイトと法律】デザインやレイアウトは参考にしていい?

サイトってまず、全体的なデザインというか、レイアウトも決めなきゃいけないですよね。

なので、いろいろ他のサイトを参考にしているんですけど・・・。

いいんじゃないですか。

プロに頼むときも、だいたい参考のサイトをいくつか持っていって「こんな感じで。」って頼みますからね。

そうですよね。

でも、著作権的に大丈夫なんですか、そういうのって?

サイトのデザインとかレイアウトにも、著作権は認められますから、そっくりそのままコピーするとかはマズいでしょうね。

でも、そのままのコピーでなければ、問題になることは多くありません

そうなんですか?

サイトのデザインとかレイアウトって、だいたいパターンがあるじゃないですか。
一番上にサイト名があって、トップメイン画像、その下にグローバルナビゲーション・・みたいな感じで。

わかります! 良くあるパターンですね!!

そういうパターン通りのサイトを作っただけでは作者の個性」が表れているとはいいづらいんです。

ごくありふれた表現」ともいえるかも知れませんね。

なるほどー。

これまで「作者の個性」とか「ごくありふれた表現」っていう言葉、何度か聞きましたね。

はい。なので変わったサイトじゃなければ、サイトデザイン・レイアウト参考にしても問題になりづらいでしょう

そうですか、それなら良かったです!!

逆にいうと、自分で作ったサイトデザインを真似されたくないと思ったら、他にないような個性的なサイトを作る必要があるでしょうね。

今回は普通のサイトを作るつもりなので、それはまた今度の機会にします。

【解説】

(1) サイトデザイン・レイアウトにも著作権は認められる

サイト全体のデザインレイアウトにも、著作権が認められることがあります

ただし、ウェブサイトのデザイン・レイアウトは、ある程度のパターンがあるところです。
そして、良くあるパターン通りのサイトデザインは、「ごくありふれた表現」として、著作権が認められないことの方が多いでしょう。

また、「一番上にサイト名を配置し、その下にトップメイン画像、さらにその下にグローバルナビゲーションを置く」といったパターンそれ自体は「アイデア」にとどまります。

そういう意味でも、やはり良くあるパターン通りのサイトデザインに著作権は認められません。

 

(2) デッドコピーは控えるべき

もっとも、パターンが同じであっても、人が作るものである以上、全く同じサイトができることは考え難いでしょう。
同じパターンであっても、作者ごとに “ゆらぎ”のようなものが表れるからです。

そうすると、(非常に薄い範囲ではありますが)その“ゆらぎ“の限りで、作者の個性があるとされる余地があります

そのため、HTMLの記述をコピペするなどの形で、全く同じデザイン・レイアウトのサイトを作ることは、たとえありふれたパターンのものであっても著作権侵害になる可能性があります

HTMLの記述はプログラムの著作物として保護されることもありますから、やはり他人のウェブサイトをデッドコピー(そっくりそのまま複製)することは控えるべきでしょう。

 

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AUTHORこの記事を書いた人

弁護士 渡辺泰央

弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。

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