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インスタのなりすましの目的とは?犯人を特定する方法をご紹介

SNSの普及にともない、第三者がアカウント名やプロフィール画像などを真似て本人になりすます行為が問題となっています。

なりすまし行為は企業や有名人が被害にあうものと捉えられがちですが、一般の方でも被害にあうリスクがあります。本記事では、インスタグラムのなりすまし被害にあったときの対処法や弁護士へ依頼する場合の流れなども詳しく解説します。

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インスタのなりすましの目的

そもそもインスタグラムにおいて、他人のアカウントに(乗っ取るのではなく)なりすます行為をしても、犯人にとってどういったメリットがあるのかよく分からないという方も多いでしょう。

インスタグラムに限らず、SNSで多くのフォロワーを獲得するということは、さまざまなユーザーの情報を得やすくなることを意味します。もちろん、なりすましの目的は犯人によってもさまざまで、単なるいたずらや嫌がらせを目的としたものもあるでしょう。

しかし、たとえば企業や有名人の公式アカウントを装ってなりすます場合、その多くは個人情報の不正な取得や詐欺のターゲットを絞り込むといった目的があります。

たとえば、企業の公式アカウントになりすまして「◯◯プレゼント」や「◯◯キャンペーン」といった投稿をしフィッシング用のURLを添付した場合、それを本物だと勘違いしたユーザーがアクセスして自分自身の個人情報を入力することも考えられるでしょう。

最悪の場合、氏名や住所、電話番号だけでなく、クレジットカード情報やマイナンバーなども記録されてしまい、それが詐欺に悪用される恐れもあるのです。

なお、後述するように、一般人もなりすましの被害に遭うことがありますが、その場合は私怨による嫌がらせ目的であることがほとんどです。

インスタのなりすましは犯罪に該当するのか?

インスタグラムのなりすまし行為は、いたずらや嫌がらせ目的でアカウントを作成したとしても犯罪行為に該当するおそれがあります。

たとえば、企業の公式アカウントになりすました場合には、偽計業務妨害罪が適用される可能性があるほか、不正に個人情報を取得していた場合には個人情報保護法違反に該当する可能性もあります。

これらは金銭的な実害が出ていなかったとしても摘発されるおそれがあるため注意が必要です。

また、インスタグラムのなりすまし行為は企業の公式アカウントを対象としたものだけでなく、個人を狙ったものもあります。たとえば芸能人スポーツ選手YouTuber大手企業の経営者政治家など、著名人に対するなりすまし行為は、投稿内容によっては名誉毀損の罪に問われる可能性もあります。

さらに、上記はあくまでも刑事上・行政上の責任の話であり、これとは別に企業の風評が広がり業績に影響が出た場合などは損害賠償請求が、個人からは慰謝料請求といった民事上の責任を問われることもあるのです。

これまでにあったなりすましの実例

インスタグラムでのなりすまし行為は数多く発生していますが、そのなかでも特に目立っているのが芸能人や著名人を狙ったものです。

どういったなりすまし行為があったのか、いくつかの実例を紹介しましょう。

芸能人・YouTuberのなりすまし

芸能人やYouTuberといった知名度の高い人のなりすまし行為は、インスタグラムのなかでも特に悪質なものが多く存在します。

たとえば、公式アカウントのプロフィール画像をそのままコピーし、アカウント名の一部を変更したものなどもあり、一見すると見分けがつきづらいものもあります。

また、インスタグラムなどSNSを開設していない芸能人になりすまし、あたかも本人であるかのように装う投稿も存在します。

このような行為に走る人の多くは、単にいたずら目的や注目を集めたいといった心理が考えられますが、個人情報の不正な取得を目的としているケースも少なくありません。

経営者のなりすまし

芸能人やYouTuberだけでなく、著名な経営者のアカウントを装ってなりすまし行為におよぶケースもあります。特に近年多いのが、「◯◯プレゼント」や「抽選で現金◯円プレゼント」などの謳い文句で釣るケースです。

アカウントそのものだけでなく、実際に経営者本人が行っている行為も真似することで、それが本物のアカウントであるかどうかの見分けがつきにくくなっています。

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有名人でない一般人でもなりすまし被害にあうことはあるのか

インスタグラムをはじめとしたSNSでのなりすまし被害は増え続けています。一方で、フォロワーが多く世間の注目を集めやすい著名人はともかく、一般ユーザーのひとりである自分がなりすましの被害にあうことはないだろうと考える方も多いでしょう。

しかし、このような考えは危険であり、一般ユーザーであってもなりすまし被害にあうリスクは無視できるものとはいえません。たとえば、悪意のある第三者があなたのプロフィールをそのままコピーすれば、ものの数分でなりすましアカウントを作成できます。

その状態で、炎上を招くような不適切な画像や文章を投稿されてしまうと、あなたの悪評が知らない間に広がってしまいます。

一般ユーザーがなりすまし被害に遭う典型的なケースは、元交際相手が腹いせになりすましアカウントを作成するパターンです。ネットストーカーやリベンジポルノ投稿の手段としてなりすましアカウントが作成されるケースも多く、深刻な被害に発展することもあります。

警察に相談した場合の対応はどうなる?

もし、インスタグラムやその他SNSで自分自身のなりすましアカウントを発見した場合、被害を未然に防ぐために警察に相談するケースもあります。しかし、単になりすましアカウントを発見したというだけでは、警察に相談しても動いてくれる確率は低いのが実情です。

ただし、なりすましアカウントによってリベンジポルノの投稿がなされていたり、ネットストーカーの被害に遭っている場合には、警察も捜査に踏み切る可能性があります。

もっとも、警察が相談に乗ってくれたとしても、必ずしも十分な捜査がされるとは限りません。そのため、警察への相談と並行して、弁護士に相談されることが望ましいといえます。

犯人の特定は可能?

インスタグラムではなりすまし行為を規約違反として明記しています。また、2022年10月からプロバイダ責任制限法が改正されたこともあり、発信者情報開示請求の手続きが一部簡素化されました。

これにより、インスタグラムのなりすまし行為の被害に遭っている場合には、法律の手続を使えば比較的短時間で犯人を特定することができます。

特定にかかる期間としては、ケースによりますが6ヶ月程度を見込んでいる場合が多いです。

ただし、プロバイダにおけるIPアドレスの保存期間という問題はありますから、できるだけ早めに手続に入ることが重要です。

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弁護士に相談した時の流れについて

インスタグラムのなりすまし行為の被害に遭われている場合、弁護士に相談することで適切な問題解決に向けた手続を実施できます。

弁護士へ相談した場合、まずはサイト運営側に対して当該アカウントの削除要請が検討されます。しかし、これによって削除が実現したとしても、犯人が別のアカウントを作成し再びなりすまし行為に及ぶおそれもあります。

そのため、問題の抜本的な解決を図る場合は、発信者情報開示請求によって投稿者を特定することになります。

投稿者特定後は、投稿者に対して損害賠償請求を行ったり、「今後なりすましアカウントを作成しない」などの内容を盛り込んだ誓約書の作成を求めることが一般的です。

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Webに関わる法律であればお気軽にご相談ください

法律にまつわるトラブルが生じたとき、弁護士は心強い味方になってくれる存在ですが、一口に弁護士といっても得意分野はさまざまです。今回紹介したようなインスタグラムのなりすまし行為を解決するためには、Webやインターネット業界に精通した弁護士を探すことが何よりも重要といえるでしょう。

当事務所はネット上のさまざまトラブル対応を担当してきており、インスタグラムをはじめとしたSNSのなりすまし行為に関する削除請求・犯人特定ついて多くの実績があります。「警察に相談しても取り合ってもらえなかった」、「ほかの弁護士ではなかなか話が通じなかった」という方は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。

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まとめ

インスタグラムのなりすまし行為は、そのほとんどが違法なものであり、刑事だけでなく民事でも責任を追求されることがあります。

アカウントは匿名性があるため個人では発信者を特定することが困難ですが、所定の手続を経ることで犯人の特定を目指すことは可能です。決して自分一人で解決しようとしたり、泣き寝入りをしたりせず、ぜひ一度当事務所にご相談ください。

 

AUTHORこの記事を書いた人

弁護士 渡辺泰央

弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。

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