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画面キャプチャ(スクリーンショット)の利用はどこまで許される?|ネット上での注意点

プリントスクリーン(スクリーンショット)って、あれすごく便利じゃないですか?

あれがあると、文章でも画像でも何でもコピーできません?

そうですね。 確かに画面に映ったものは、なんでも画像データにできますからね。

あんなに簡単にコピーできて、問題は起こらないんですかね?

イラスト画像とか文章の表示された画面をキャプチャすることも「複製」に該当すると思います。

でも、私的使用の範囲内であれば問題ありませんし。

たまにアニメのシーンとかがキャプチャされた画像をネット上で見ることもあるんですけど・・・。

アニメの映像は一つの場面ごと著作権は認められるでしょうね。人間があの画像を作ってるはずですから。

著作権のあるものをホームページに載せる行為は「公衆送信」に当たりますから、基本的には著作権を侵害すると思います。

それじゃあ、アニメとかのキャプチャ画像をホームページに載せるのは良くないってことですか?

基本的にはそうですね。

でも、著作権の制限規定を使えば、その限りでは利用することはできますよ。たとえば、「引用」とか。

ああ、文章を考えるときによく検討した、「引用」ですか。

あれって、画像にも使えるんですか?

そうです。例えばアニメの「このシーンについて語りたい」みたいな記事を書くときに、そのシーンのキャプチャ画像を載せることが考えられますが、そういう場合は「引用」で許されるかも知れませんね。

なるほど。

いずれにせよ、キャプチャはすごく便利な機能ですが、私的使用を超えて利用するのであれば、著作権は常に気にかけておきましょう。

【解説】

(1) キャプチャ(スクリーンショット)の利用と著作権

パソコンを利用できる環境では、簡単にキャプチャ(スクリーンショット)を行うことができます。

プリントスクリーンによる静止画面のキャプチャが代表的ですが、ソフトを利用することで動画もキャプチャすることができるようです。

しかし、著作権のあるものがキャプチャに含まれる場合、それは「複製」に該当します。
そのため、キャプチャに関しては著作権の問題は避けて通ることができません。

ただし、「複製」に関しては「私的使用のための複製」にとどまる限り適法に行うことができます。

そのため、画面上の情報を少しメモするためにキャプチャする場合などは、適法となる場合が多いでしょう。

 

(2) ネット上に上げるときは注意

複製」以外の利用方法、例えばホームページにキャプチャ画像を載せる行為は「公衆送信」に該当するため、別途の検討が必要になります。

このとき適法に行うための方法としては、「引用」が考えられます。
キャプチャされた作品について紹介コメントするなどの場合では、「引用」として利用することができるでしょう。

引用についてはこちらの記事もご覧ください。

 

それ以外にも適法に利用する方法はありますが、あまり使い勝手が良いとはいえません。

結局、他人の作品を利用することになるので、やはり権利者の許諾を得ないで行うものは、慎重に検討する必要があるでしょう。

 

AUTHORこの記事を書いた人

弁護士 渡辺泰央

弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。

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