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【発信者情報開示請求】プロバイダへの任意請求はなぜ行われる?

発信者情報開示請求は、任意請求と呼ばれる方法で行われることがあります。

この記事では、任意請求が行われる理由について解説しています。

 

任意請求とは

発信者情報開示請求は、①任意請求②裁判という2の方法があります。

このうちの①任意請求とは、次のようなものです。

 

①任意請求

開示請求者がプロバイダに対して情報の開示を直接請求する方法

(※任意請求のイメージ)

 

任意請求の場合、発信者が開示に「同意する」と回答をしない限り、プロバイダの判断で情報が開示される可能性はほとんどありません。

それでも、任意請求は頻繁に行われています。

 

任意請求がなされる理由3つ

任意請求が行われる理由は、大きく分けて以下の3つが考えられます。

 

①発信者へのけん制

発信者情報開示請求を受けたプロバイダは、基本的には発信者に対して意見照会を行います。

ドコモやKDDIなどの経由プロバイダは、意見照会を手紙で行いますので、発信者には意見照会書が郵送で届きます。

これは、発信者にとってはかなりのインパクトがあります。

自分は匿名に守られているという認識から、自分の情報が開示される可能性があるという意識に変わるからです。

そのため、意見照会書を受け取ると、ほとんどの発信者はそれ以上の投稿をやめます。

また、投稿やアカウント自体が削除されることも多くあります。

実際にプロバイダに対して裁判をしなくてもこのけん制は可能ですので、これを狙って任意請求が行われることがあります。

 

②ログ保存

各経由プロバイダには通信ログを保存する期間があり、その期間を経過するとログが消えてしまします。

ログが消えると、最終的に発信者を特定することが極めて困難になります。

そのため、開示請求側としては、プロバイダにログの保存を依頼することが必要になります。

 

このログ保存は、プロバイダに対する任意(開示)請求でも達成できることが多くあります。

ログが消えてしまうのを防ぐため、まずはプロバイダに対して任意請求を行うことがあります。

なお、ログ保存に成功した後は、裁判に移行することになります。

 

ログ保存期間について詳しくは以下のページで解説しています。

 

③発信者の同意狙い

意見照会書が届いた段階で、開示に同意する方も一定数います。

その理由としては様々なものが考えられますが、早めに示談交渉に入り紛争を終わらせることを希望するパターンが多い印象です

開示請求者としては、プロバイダに対する裁判を行わずに発信者の情報が得られるため、ラッキーなパターンといえるでしょう。

同意する発信者も少なからず存在しますから、まずはプロバイダに対して任意請求を行うということも行われています。

 


他にも任意請求を行う理由は考えられますが、大きい理由は上記の3パターンといえます。

開示請求について相談されたい方は、ぜひ一度当事務所までご相談ください。

 

 

ABOUT US

渡辺 泰央
渡辺 泰央
弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録(第二東京弁護士会)。 ウェブサービス、スマートフォンアプリをはじめとするIT関連、デジタルコンテンツ関連案件の訴訟、紛争や意見書作成、契約書作成、著作権侵害性リサーチなどを得意とする。
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