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ファイル共有ソフト「トレント」の使用は捕まる?捕まらない?違法性や逮捕事例について解説

アニメや映画、ゲームなどのコンテンツを無断でアップロード・ダウンロードすることで著作権侵害に問われる可能性があります。このような問題は2000年代初頭からファイル共有ソフトの悪用として問題視されるようになりました。

ファイル共有ソフト「トレント」の使用そのものは違法にあたるのか、過去にあった逮捕や損害賠償請求の事例についても解説します。

ファイル共有ソフト「トレント」はそもそも違法なのか?

ファイル共有ソフト「トレント」の使用に関しては、そのものに違法性はなく、正しい使い方をしていれば罪に問われることはありません。では、違法性が問われるケースとは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。基本知識として押さえておきたい2つのパターンを紹介します。

違法性が問われるケース1:違法アップロードした場合

ひとつ目のケースは、著作権のあるデータやファイル、コンテンツを違法にアップロードした場合です。

たとえば、アニメや映画、音楽、テレビ番組など、著作権のあるデータをファイル共有ソフトを通してアップロードし、不特定多数のユーザーがダウンロードできる状態にした場合に違法性が問われ、逮捕に至るケースがあります。

違法性が問われるケース2:違法ダウンロードした場合

もうひとつのケースは、違法アップロードされたデータやファイル、コンテンツであることを認識しながらダウンロードした場合です。

違法にアップロードされたファイルを、多くのユーザーがダウンロードしているからといって自分もダウンロードすると罪に問われることもあるのです。

このように、ファイル共有ソフトによってアップロードまたはダウンロードしたファイルが、著作権を侵害しているかどうかが違法性が問われる最大のポイントといえます。

逮捕された場合にはどんな処分が下されるのか?

万が一、ファイル共有ソフトで違法なファイルをアップロードまたはダウンロードし、著作権侵害によって逮捕された場合、その後どのような処分が下されるのでしょうか。

著作権法では、違法アップロードによる著作権侵害に対しては「10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又はこれらの両方」、違法ダウンロードによる著作権侵害に対しては2年以下の懲役若しく200万円以下の罰金又はこれらの両方が刑事罰として課されると規定されており、裁判によって処分内容が確定します。

また、上記はあくまでも刑法に則った処分ですが、これとは別に民事裁判によって損害賠償請求の裁判が起こされる場合もあります。著作権者が被った損害を基準に賠償金が算出・請求されるため、莫大な金額となることも少なくありません。

BigTorrent(トレント)の違法な使い方で逮捕者が出た事例

通称トレントともよばれるファイル共有ソフト「BitTorrent」では、2010年にテレビ番組を違法アップロードしていたユーザーが逮捕され、莫大な損害賠償請求もされました。

また、2019年には人気コミックのコンテンツを違法にアップロードしたユーザーが、2021年にはゲームソフトやアニメなどのコンテンツを違法にアップロードしたユーザーがそれぞれ逮捕されています。

「トレント」以外で過去に逮捕者が出たファイル共有ソフト

トレント以外のファイル共有ソフトを使用している方のなかには、「自分は捕まらないから大丈夫」、「ばれなければ大丈夫だろう」という考えのもとで違法なファイルをやり取りしているケースもあるでしょう。

しかし、過去には実際に逮捕者が出た事例や、著作権者から莫大な損害賠償請求が行われた事例もあります。

Winny(ウィニー)

ファイル共有ソフトによる著作権侵害の脅威が知られるようになったきっかけが、「Winny」による違法行為です。

インターネット黎明期でもあった2003年、ゲームソフトと映画のファイルを違法にアップロードしたユーザーが逮捕されました。ファイル共有ソフトを使った違法行為に対する2例目の逮捕であり、これを機に徐々にユーザーの間で違法性が認識されるようになりました。

PerfectDark(パーフェクトダーク)

「PerfectDark」は2006年に登場したファイル共有ソフトで、後発にあたることから「Winny」や「Share」などで指摘されていた課題を改善したソフトウェアです。

名前が表す通り匿名性が担保されていることで知られていましたが、2010年には「PerfectDark」でアニメコンテンツを違法にアップロードした初の逮捕者が現れます。その後、2018年にも漫画作品のデータを違法にアップロードしたユーザーが逮捕されています。

WinMX(ウィンエムエックス)

「Winny」と並び、インターネット黎明期から多くのユーザーが利用していたのが「WinMX」とよばれるファイル共有ソフトです。

2001年、「Adobe Photo Shop」をはじめとしたアプリケーションを多数アップロードし、不特定多数のユーザーがダウンロード可能な状態にしていたことで逮捕されました。100タイトル以上のアプリケーションを長期間にわたって公開していたことから特に悪質性が高いと判断され逮捕に至りました。

ファイル共有ソフトによる著作権侵害の初の逮捕事例であり、当時は大きなニュースとなりました。

Share(シェア)

「Share」も「Winny」や「WinMX」に並ぶメジャーなファイル共有ソフトであり、多数の逮捕者が出ています。

数あるファイル共有ソフトのなかでも特に逮捕事例が多く、たとえば漫画本のデータやPC用アプリケーションソフト、音楽データ、ゲームソフトなどコンテンツの種類も多岐にわたります。

なぜ捕まらない・バレないと思う人たちがいるのか?

これまで多数の逮捕者が出ているにもかかわらず、なぜいまだにトレントを含めたファイル共有ソフトを使った違法行為がなくならないのでしょうか。その背景には、「自分は捕まらない」、「バレないだろう」といった考えをもつ人が一定数存在することが挙げられます。

ファイル共有ソフトは一見すると誰がアップロード・ダウンロードしているのかが分からず、匿名性が担保されているように見えます。そのため、安易に「バレないだろう」といった考えをもち、違法行為に手を染めてしまうことが考えられます。

また、ファイル共有ソフトはいまだに一定数のユーザーがいるため、「自分は捕まらない」といった考えをもつようになるケースも少なくありません。

【BitTorrent(トレント)】ファイル共有ソフトの使用で開示請求を受けたときの対処法についてはこちらの記事で解説しています。

Webに関わる法律であればお気軽にご相談ください

トレントをはじめとしたファイル共有ソフトは、使い方を間違えれば違法行為とみなされ、逮捕に至る可能性があります。

このように、インターネットやWebの世界では、誤った認識をもっていると違法性を問われることも少なくありません。Webに関する法律でお困りのことがあれば、ぜひ一度当事務所までお気軽にご相談ください。

 

 

 

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