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NAVERまとめ炎上事件からみた削除・開示請求対応のあり方を解説

DeNA社のWELQ閉鎖問題は記憶に新しいですが、これがきっかけでキュレーションメディアの法的問題についての関心が高まっています。 そんな中、LINE株式会社が運営するキュレーションサイト「NAVERまとめ」の削除対応を巡る報道をきっかけに議論が起こり、これに対してLINE側が見解を述べるまでに至っています。 この事件から、すべての投稿型サイトがこの事件から学ぶべき削除・開示請求対応のあり方について整理してみたいと思います。

削除・開示請求の手続を複雑にしても良いことはない

今回の事件でLINE側に批判が集まった理由のひとつに、”削除請求の方法がわかりづらい”という点がありました。 削除・開示請求の方法を分かりづらくすることで、場合によっては被害者からの請求を断念させ、削除・開示請求の件数を少なくするという効果はあるかもしれません。(LINE側にこの意図があったかどうかは不明ですが。) しかし、サイト側が指定した方法でなくとも、法的に正しい請求が行われればそれは有効なのです。 また、「サイト側が指定した方法をとらないから対応しない」という理屈では、法的責任を免れることはできません。 サイト側が指定した形式でない請求であっても、それを放置すれば当然に法的リスクは高まります。 サイト側が行う削除・開示請求の方法の指定は、サイト側とユーザー側双方の利便を目的としてなされるべきものであることを確認しておきましょう。

過度の資料や手間を要求すべきでない

今回の炎上の理由の二点目として、LINE側が削除対応のため請求者に”手間”を要求したということがあげられます。 権利者本人からの請求であることを確認するため資料を求めることは必要ですが、それは合理的な範囲にとどめるべきでしょう。 本人確認は、印鑑登録証明書の添付が望ましいとは考えられていますが、免許証パスポートのコピーでも十分である場合は多いです。 結局、権利者本人の確認は不当な請求を防止するため必要となるものですから、その目的を達成できれば十分なのです。 過度の負担を請求者に課すと”被害者なのに負担を強いられた”とか”態度が高圧的である”と捉えられる可能性がありますから、請求者に求める事項はよく検討しておく必要があります。

事前に削除・開示請求対応の体制は整えておく

削除・開示請求対応をめぐる炎上事件は、場当たり的な対応をしていたケースがほとんどです。 今回のLINEについても、事件が起こった時点と現在では体制が変わっているようです。 一般的に、”批判を受けてから体制を変える”では遅すぎるのであって、サービスの信用性にも影響を与えてしまいます。 最近では特にキュレーションサイトなど投稿型サイトの法的責任に関心が集まっていますから、炎上してしまう前に、法的に適切な削除・開示請求対応の体制はしっかり整えておくことが重要でしょう。 「WEBに関わる法律講座」の運営元である四谷コモンズ法律事務所では、投稿型サイト等の管理者向けのサービスを提供しております。問題が大きくなる前に、ぜひ本サービスをご利用ください。 【関連記事】

AUTHORこの記事を書いた人

弁護士 渡辺泰央

弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。

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