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たぬき掲示板の書き込みを削除依頼する手順や注意点を弁護士が解説

「雑談たぬき」などたぬき掲示板では、誹謗中傷の内容の投稿を目にすることも珍しくありません。

そして、実際に誹謗中傷の投稿で被害に遭われている方もいらっしゃると思います。

そこで今回は、たぬき掲示板の削除依頼の方法について解説したいと思います

 

 

たぬき掲示板の削除依頼の手順

たぬき掲示板に掲載された投稿を削除する方法は、①問い合わせフォームからの申請と、②裁判(仮処分の2つが考えられます。

このうち、②の裁判(仮処分)の方法は、弁護士に依頼して行うことが一般的ですから、この記事では、①の問い合わせフォームからの申請を解説したいと思います。

 

① 問い合わせフォームにアクセスする

たぬき掲示板には、「2ch2.net お問合せ窓口」というページがあります。

URL:https://contact.2ch2.net/?guid=on

こちらのページに移動していただき、「▶削除依頼/一般」をクリックします。

(引用元:https://contact.2ch2.net/?guid=on)

 

② 問い合わせフォームに必要事項を記入する

問い合わせフォームに必要事項を記入します。順番に解説していきます。

 

(1)「メールアドレス」を記入する。

「メール」の欄にご自身のメールアドレスを記入します。

後にメールの受信確認がありますので、必ずご自身が利用できるアドレスを記入しましょう。(いわゆる「捨てアド」のメールアドレスは推奨されません)

(引用元:https://contact.2ch2.net/?mode=contact)

 

(2)「種別」を選択する

「種別」削除申請の理由の大まかなカテゴリを選択します。

名誉毀損名誉感情侵害、「実名・住所等の晒し」に該当しないプライバシー権侵害は、「違法な情報」を選択すればよいでしょう。

(引用元:https://contact.2ch2.net/?mode=contact)

 

(3)「URL」と「投稿番号」を入力する

「URL」には、削除申請の対象となる投稿が掲載されたスレッドのURLを記入します。
「投稿番号」には、削除申請の対象となる投稿の番号(レス番号)を記入しましょう。

管理人はスレッドのURLと投稿番号からどの投稿が削除依頼の対象となっているかを把握するので、間違いがないようにしましょう。

(引用元:https://contact.2ch2.net/?mode=contact)

 

(4)「削除理由」を入力する

削除理由はどのように記載するかを悩まれる方が多くいらっしゃると思います。

何を書くべきかはケースによって変わりますので一概にはいえませんが、一般的には次の内容を記載します。

 

  • 該当の投稿に記載された内容
  • その内容が自分のことを言っているという説明
  • 削除してほしいと考える理由

 

記載例

上記投稿には、「10月のイベントにいた○○は迷惑行為を繰り返す害悪」という内容が記載されています。
私は、「○○」という名前です。また、10月のイベントに参加していましたので、これは私の事を指した投稿です。
私は迷惑行為をしたことはありませんし、害悪といわれるようなことをしたこともありません。
上記投稿は事実無根ですので、削除していただきますようお願いいたします。

 

(5)お問い合わせを完了する

以上すべて記入が終わったら、最後に内容を確認して問い合わせを完了します。

その後、「メール」の欄に記載したメールアドレス宛に自動的にメールが送信されますので、そこに記載されたURLをクリックすると、削除依頼が完了したことになります。

投稿が削除される場合、削除完了までの目安はだいたい3日〜2週間程度です。

 

 

削除依頼を行うにあたって注意すること

以上が削除依頼の手順ですが、これを行う際に注意すべきこともあります。

必ず削除されるわけではない

お問い合わせフォームから削除依頼をしても、必ず削除されるわけではありません。

依頼に応じて削除するかどうかは管理人側の判断となり、削除を強制することはできません。

削除に強制力を持たせるためには、裁判を行う必要があります。

 

被害が収まるとは限らない

一度削除申請が成功しても、基本的に犯人が同じ内容を投稿することはできます。

つまり、削除されてもまた同じような投稿がされればまた削除依頼をしなければならず、いつまで経っても被害が収まらないということもあります。

誹謗中傷の被害を根本的に解決するためには、犯人特定を行う必要があるケースも少なくありません。

 

犯人特定に必要な証拠がなくなってしまうことも

「雑談たぬき」などのたぬき掲示板に投稿した犯人を特定するためには、基本的に裁判をする必要があります。

この裁判には証拠が必要ですが、対象の投稿が削除されてしまっていると、そのような投稿があったことの証拠がなくなってしまい、犯人特定ができなくなるというリスクがあります。

誹謗中傷の犯人を特定し、もう二度と書かないことを誓約させたり、損害賠償請求をするためには証拠が必要です。

そのため、削除依頼をする前に、犯人特定を並行して行うかどうかを慎重に検討する必要があるでしょう。

 

たぬき掲示板の犯人特定については、こちらの記事でも解説しています。

雑談たぬきで投稿者は特定できる?対象となる投稿についても解説

Webに関わる法律であればお気軽にご相談ください

たぬき掲示板の削除依頼についての説明は以上のとおりですが、決して簡単な手続きではありません。

「削除理由」にどのような内容を書くべきか、また犯人特定を並行して行うべきかなど、弁護士に相談しながら進めることが適切といえます。

当事務所では、「雑談たぬき」をはじめとした「たぬき掲示板」の削除・投稿者特定の問題について、豊富な経験があります。

たぬき掲示板に関する法律でお困りのことがあれば、ぜひ一度当事務所までお気軽にご相談ください。

 

ABOUT US

弁護士 渡辺泰央
弁護士 渡辺泰央
弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。