コラム

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サイト・サーバー管理者に対する削除・開示請求は応じる必要があるのか?

削除・開示請求に応じるべきかを決めるにあたっては、掲載されている情報が他人の権利を侵害しているか、という判断が不可欠です。

そこで、削除・開示請求の理由としてよくあげられる「名誉毀損」と「プライバシー権侵害」の判断をどのようなプロセスで行うかを解説します。

 

名誉毀損の判断プロセス

1.特定性(同定可能性)があるか

問題となっている記載が、請求者(被害者)を指しているものと読めるかどうかです。

 

2.社会的評価を低下させるか

問題となっている記載がなされたときに、被害者の社会的なイメージ(社会的評価)が悪くなるかどうかです。

単に感情を害しただけでは名誉毀損は認められません。

 

3.表現を正当化する事情(違法性阻却事由)があるか

次の3点が認められる場合には、社会的評価の低下があっても正当化されます。

⑴ 公共の利害に関する内容か

⑵ 公益を図る目的でなされたものか

⑶ 内容が真実であるか

 

プライバシー権侵害の判断プロセス

1.特定性(同定可能性)があるか

この点は名誉毀損と同じです。

 

2.プライバシー侵害の3要件を満たすか

プライバシー権侵害があると認められるためには、次の3点が必要です。

⑴ 私生活の事実または、事実らしく受け取られる内容であること

⑵ 一般的な感覚からして、公開されてほしくない内容であること

⑶ 一般には、まだ知られていない内容であること

 

3.表現を正当化する事情(違法性阻却事由)があるか

プライバシー権侵害が問題となっているケースで、これが認められるのは例外的です。

これが認められる典型例としては、犯罪報道や国会議員の行動が報道されたケースなどでしょう。

 

開示に応じるのは慎重に

発信者情報開示請求については、削除請求よりも応じるハードルは高く設定されるべきものです。

なぜなら、開示請求については法律が「権利侵害の明白性」を要求しているからです。

また、安易な開示は”利用者の”プライバシー権侵害の問題がありますし、個人情報保護法などの問題もあります。

そのため、仮処分決定などがある場合は別として、任意請求の段階で開示請求に応じるとする際には慎重に判断すべきです

 


やはり権利侵害の判断は専門性の高い問題ですから、判断に迷ったら一度専門家に相談することをお勧めします。

 

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【関連記事】

第一回:【サイト・サーバ側】サイト・サーバー管理者が負う責任
第二回:【サイト・サーバ側】削除・開示請求に備えた事前準備
第三回:【サイト・サーバ側】任意請求で削除・開示を受けたらやるべきこと
第四回:【サイト・サーバ側】削除・開示請求には応じるべき?

AUTHORこの記事を書いた人

弁護士 渡辺泰央

弁護士。上智大学法学部国際関係法学科、東北大学法科大学院卒業。2010年司法試験合格。2012年弁護士登録。第二東京弁護士会所属(登録番号:45757)。 インターネットの誹謗中傷・著作権関連事件の実績多数。トレントなどのファイル共有ソフトの利用やソフトウェアの不正インストールに関するケースも数多く手掛ける。

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